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火災保険がおりないケースとその対処法とは

家事で自宅が燃えてしまった、屋根瓦がずれている、自宅の壁にヒビが入っている…様々な状況において火災保険の申請をすることができますが、保険金がおりないことがあります。
そのケースと対処法について解説します。

 

1.火災保険がおりないケース

火災保険がおりないケースとその対処法とは

1-1経年劣化の場合
経年劣化は、補償の対象外です。経年劣化とは、災害など突発的に起こったことではなく、時間の経過により劣化してしまうことをいいます。

1-2故意、法令違反の場合
契約者や被保険者、またはその同居親族等の故意や法令違反によって生じた損害は補償の対象外です。故意とは「わざとする」ことです。例えば、保険金を得るために放火した場合などがこれにあたります。もちろん、第3者の放火の場合は支払いの対象です。

1-3重大な過失の場合
判断が難しいケースが、この重大な過失の場合です。
重大な過失とは、ほとんど故意に近いケース、容易に損害が起こる状況を予想できたにもかかわらず注意を怠ったケースがあてはまります。
例えば「寝タバコをしていて火災が起こった。」「天ぷらをあげているときにその場を離れた。」といったケースがあてはまります。
しかし同様のケースでも裁判で重大な過失とは認められなかったパターンもあり、重大な過失にあたるか否かは、個々のケースごとに判断されるということになります。

1-4免責金額以下の損害の場合
加入している火災保険によっては、免責金額の設定があります。
免責金額とは自己負担額のことで、例えば免責金額が5万円で設定されていた場合、修理にかかった15万円のうち5万円が自己負担、10万円が保険でおりることになります。これを免責方式といいます。
他にフランチャイズ方式があります。こちらは免責金額が20万円で設定されているのが一般的で、修理費用が20万円未満の場合は保険金が支払われませんが、 20万円以上の場合は全額支払われます。
いずれの場合も、修理費用(損害)がこの免責金額以内であった場合は、保険金は支払われません。

1-5施工中におきた過失や施工不良による損害の場合
リフォーム業者が行った外壁工事の施工不良や、太陽光発電の設置業者による施行中の過失により損害を受けたなどの場合は、補償の対象外となります。
こうしたケースでは、施工業者から損害賠償を受ける必要があります。

1-6すり傷等、機能には問題がなく外観上の損傷だけの場合
子供がおもちゃを引きずって床に傷がついた、物を運んでいるときに壁にあたってすり傷がついたなど、外観上の傷だけで機能的には問題がない場合は、基本的に補償の対象外です。
ただし保険が適用されるケースは0ではなく、証拠となるものがあり、傷の整合性が証明できれば申請は可能です。

1-7隙間からの雨や風等の吹込みの場合
壁と窓や扉などの間にできた隙間から、風や雨、砂塵などが部屋の中に吹き込んで、家具や内壁などが損壊した場合は保険が適用されません。
これらの隙間は自然災害によってできたものではなく、施工業者の問題と捉えられること多いのです。
しかし、明らかに台風などによる強風で物が飛んできたことによりできた隙間であることなどが証明できた場合は、風災補償の対象となります。

1-8地震、噴火またはこれらによる津波の場合
地震、噴火またはこれらによる津波による被害は、火災保険に加入しているだけでは補償されません。別途、地震保険に加入している必要があります。

1-9戦争や内乱、暴動による損害の場合
戦争や内乱、暴動などにともなって損害を受けた場合は、保証の対象外となります。例えば、台風などの影響で建物外部から物が飛んできて損害を受けた場合には補償を受けることができますが、戦争や暴動で飛んできた爆弾などによって損害を受けても、補償はされません。

 

2 火災保険がおりないと言われた時の対処法

雨漏りの修理でも火災保険は使える?適用ケースと申請方法を解説

どうしようもないケースもありますが、損害箇所の調査や申請のプロセスを変更することによって、火災保険がおりる可能性があります。

2-1保険会社や代理店の窓口(担当者)の変更を依頼する
説明が不明瞭だったり、こちらの主張を聞き入れる姿勢が全くなかったり、保険会社や代理店の担当者の対応に納得が行かない場合は、変更を依頼しましょう。
誠実な対応をしてくれる担当者であれば、例え保険が支払われないことになっても納得できますね。

2-2鑑定会社(鑑定人)変更を依頼する
鑑定は保険会社の社員ではなく、保険会社から依頼を受けた損害保険登録鑑定人が行います。
この鑑定ですが、残念ながらかなりの個人差が生じるのです。
また鑑定能力の問題以前に、保険会社の意向を重視して鑑定結果を出す人や、現場をしっかりと見ずに鑑定をしようとする人もいます。
説明に納得がいかない場合や、現場の調査があまりにもいい加減だと感じた場合などは、鑑定会社(鑑定人)の変更を依頼し、再鑑定をしてもらいましょう。

2-3そんぽADRセンターへ相談する
保険会社や鑑定人の主張が明らかにおかしい場合、明らかに不備がある場合は、そんぽADRセンターへ相談しましょう。第3者の立場でアドバイスをしてもらえます。
利用料は基本的に無料です。最終手段として、覚えておくと安心ですね。

◇そんぽADRセンター
0570-022808 ※地域ごとに、直通の電話番号もあります。
全国共通・通話料有料。
受付は月から金曜日(祝日・休日および12/30〜1/4を除く。)
午前9時15分〜午後5時まで。

2-4専門の業者に依頼する
専門の業者に被害箇所の確認や鑑定人との交渉を依頼することにより、経年劣化といわれた箇所が自然災害のものであったと認められたり、新たな損害箇所が見つかって保険金の支払額が増えたりする可能性があります。
被害箇所の確認や鑑定人との交渉と言った作業は、素人だけで行うのは大変難しいのです。
保険金が支払われないと言われたタイミングではなく、はじめに申請をする段階で保険申請のプロに相談すると、より短期間で納得のいく保険金を受け取りやすくなるでしょう。

 

3 まとめ

雨漏りの修理でも火災保険は使える?適用ケースと申請方法を解説

火災保険には、その保険ごとに定められた契約内容があります。まずは、ご自身が加入している火災保険の内容をしっかりと確認しましょう。
自分が主張できる権利を理解しているか、していないかによって、保険会社や鑑定人とやりとりも変わってきます。
こちらに火災保険の知識があるとわかれば、それを相応の説明が必要だと考えて、対応してくれるはずです。

火災保険の申請をする機会は中々ないため、戸惑うことも多いと思います。
その上、こちらの対応によって、支払われる保険金が異なるという可能性も大いにあるのです。
保険金が支払われるにしても、支払われないにしても、納得のいく結果にするためにも、保険申請のプロに相談することも検討してみてくださいね。